転職サイトには、常時ものすごい件数の会社が掲載されていますよね。でもこの転職サイト、どうやって求人を出す会社を探しているのか、気になったことはありませんか?今回は、元転職サイト関係者が、そのあたりの裏話をこっそりご紹介します。

転職サイトの仕組み

もうご存知の方も多いでしょうが、転職サイトというのは、求人を出す会社が支払う「広告料(掲載料)」によって運営されています。その費用は、各転職サイトにより異なりますが、スペースの大きさによって、数万円~100万円を超えるものまであります。これはあくまで「広告料(掲載料)」ですので、応募者がゼロでも、内定者がゼロでも、会社は費用を支払わなくてはなりません。

 

一方で、転職エージェントは通常「成功報酬型」と呼ばれ、採用・入社が決まってからはじめて費用が発生します。最近では、後者の転職エージェントのように、転職サイトでも成功報酬型を取り入れているところが増えてきています。

 

転職サイトに載せたい!と電話をかける会社は非常に少ない

応募者がゼロでも、結構な費用が発生する転職サイトですから、求人を出したくても、そう簡単には掲載に踏み切れない会社が少なくありません。それは、たとえ転職サイトの良さを分かっていても、です。

 

「掲載無料のハローワークで様子を見よう」「ホームページから応募が来るかも?」といった淡い期待を持ってみたり、成功報酬型の転職エージェントにお願いしたりするケースも多々あります。

 

もちろん中には、自ら調べて電話をかけ「掲載したい」と申し込んでくれる会社もありますが、それは非常に稀なケース。以前、筆者が在籍していた営業所では、月に数件あるかないかで、1件もない月も、しょっちゅうありました。

 

どうやって転職サイトに掲載してもらう?

そんなわけで、黙っていても求人は集まりませんので、転職サイトは営業スタッフによる新規開拓に力を入れています。具体的には、まずリストを作成します。ハローワークに求人票を出している会社や、競合の転職サイトに掲載している会社、過去に掲載してくれた会社などを、かたっぱしからリストアップ。その膨大な量のリストに、1件ずつアタックしていきます。

 

その方法は、電話や飛び込み、DMの送付やFAXの送信など様々ですが、例えば電話に関しては、1日に100件かけることもあります。どんなに知名度がある転職サイトでも、簡単に話は聞いてもらえず、すぐに電話を切られることや、全く相手にされないこともしばしば。中にはいきなり怒られるケースも…。それでも諦めずに、毎日のように電話をかけ続け、ようやくアポが取れたら、初めて商談開始です。

 

商談では、転職サイトに掲載するメリット・デメリットの説明や、機能の紹介、原稿内容の提案、採用活動の進め方についてのアドバイスなどを行います。その提案に納得してくれた会社が、ようやく転職サイトに掲載されるわけです。転職サイトを始め、広告の世界は、かっこいいイメージを持たれがちですが、実は非常に泥臭いアナログな方法で、掲載してくれる会社を探しています。

 

採用を考えていない会社にアプローチすることもある

前章のように、何かしら採用活動を行っている会社を、人海戦術で当たっていく以外にも、求人を出す会社を増やす方法はあります。ただし、これは人海戦術と比較して、かなり難易度が高いため、さほど件数は多くありませんが、こちらもご紹介しておきますね。

 

簡単に言うと、「うちは採用しないよ」という会社に、求人広告を出してもらうのです。と言うと、「ダミーの求人!?」と思われるかもしれませんが、そうではありません。

 

具体的には、今は人手が足りていると言う会社に対し、本当に足りているのかを、細かにヒアリングしていきます。ライバル社がいる会社であれば、勝つための手段として、どの部署に、どんな人材を配置すべき、といった提案も行います。

 

一人採用することで、格段に売上がUPするかもしれない、ライバル社を追い越せるかもしれない、社内が劇的に変わるかもしれない…。そんな可能性を、客観的データや事例を用いながら伝えていくのです。これは言わば、経営コンサルに近いので、比較的ベテランの営業担当が、大手やネームバリューのある会社、新卒採用がメインの会社をターゲットに行うことが多いです。

 

募集したいけど動いていない会社はたくさんある

人は欲しいけど、どうやって募集したらよいか分からない会社や、費用が理由で掲載に踏み切れない会社はたくさんあります。そういった会社に対し、「人を採用しましょう!」と、積極的に採用活動を推し進めていくのも転職サイトの使命の一つ。今日も、まだ掲載していない会社のリストは更新され続け、その一社一社に、転職サイトの営業担当が、アタックしていることと思います。

 

転職サイトは待っているだけで、求人を出したい会社がどんどん申込んでくると思っていた人は、今回の内容に驚かれたかもしれませんね。転職者にとって、求人件数は多いに越したことはありません。少しでも求人件数が増えることを願いたいものですね。

 

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