ジョブローテーションとは、社員の能力開発のために、人材育成計画にもとづいて定期的に職場の異動や職務の変更を行う人事制度のことですが、よく転職市場では不利だといわれています。実態はどうなのでしょうか。

 

 

ジョブローテーションのある会社でのキャリアアップを考える

こうした、ジョブローテーションのある企業でのキャリア形成の成功・失敗を分けるポイントは、自分から能動的にキャリア形成を考えていたかどうかが重要です。

 

今は、ジョブローテーションがある会社でも、異動の希望が出せる、会社の教育研修の一環としてキャリアプランニング研修がある、といった会社が多いです。

 

こうした機会を活かし、受身で異動の内示を待つことなく、自分から積極的にキャリアを築き上げる努力を、ふだんから怠らないことが大切です。

 

特に、ジョブローテーションがある企業で、自発的にキャリアを形成するうえで、押さえておくべきおすすめのポイントが2つあります。

 

おすすめ1:上司との関係性を構築する

1つ目は上司との関係性で、こうした企業においては、異動の際に、上司が意見を述べられるなど、一定の影響力を持っているケースが多いです。そこで、ふだんから、自分の将来設計、キャリアプランを伝えておき、良好な関係を築いておきましょう。

 

そして、異動の際に、自分が望んだ方向に取り計らってもらう、場合によっては、キャリアチェンジの推薦をしてもらうなどの働きかけをしたもらう、といった配慮をしてもらうのです。

 

おすすめ2:人事部へのPR

今は、従業員がキャリアプランニングの研修を経て、自分のキャリア計画書を会社に提出していたり、MBO(目標管理制度)を通じた、自分の目標や将来設計を会社に明らかにしていたりするケースが多いです。

 

つまり、ジョブローテーションがあるといっても、自分からキャリア形成のPRをするチャンスが与えられているのです。

 

異動の時期にこれを活用しない手はありません。人事部との面談制度がある会社ならば、キャリアプランとの整合性をきちんと話し合って、キャリアプランが活かされるように努力しましょう。

 

こうした努力を経てもなお、自分のキャリア形成と整合性が取れない場合は、次のパートで考えるように、転職も視野に入れる必要があります。

 

ジョブローテーションのある企業からの転職のポイント

さて、これらを踏まえたうえで、ジョブローテーションがある企業から、転職に踏み切るかどうか、判断するポイントについて考えてみましょう。

 

1.自分の「キャリアプラン」と照らし合わせる

第一のポイントは、前に述べたように、自分が考えたキャリアプランと整合性が取れるか、取れないかという点です。その会社でやるべきこと、やりたいことがもうない。これ以上今の仕事を続けても、自分のキャリアプランと整合性が取れない場合は、転職を考慮しても良いと思います。

 

もちろん、自分のキャリアプランと整合性が取れなくなっていても、現在の仕事を真面目に続けてさえいれば、当面の生活は安定しているようにみえます。しかし、自分のキャリアを会社に依存するというリスクにさらすことになります。

 

今の時代、大手企業でも突然の不祥事などの経営破たんのリスクがあります。「今の会社を出たら、何も評価できるポイントがない」というのは、とても危険なことなのです。

 

2.転職エージェントを活用する

もう1つ、考慮しなければならないポイントは、自分の「市場価値」です。転職市場も需要と供給から成り立っていますから、いくら、自分のキャリアに自信があったとしても、需要がなければ、残酷なようですが、あなたに価値はないのです。

 

あなたという人材に需要があるかどうかを確かめる確実な手段は、転職支援のプロフェッショナルに相談することです。普段から、転職エージェントと関係を構築し、自分のキャリアが他社で必要とされるものになっているかどうか点検しましょう。場合によっては、キャリアプラン自体の見直し・修正も必要になります。

 

まとめ

「ジョブローテーションは転職に有利か?不利か?」結局は「あなた次第だ」というのが結論です。結局成功するのは自発的にキャリアを形成してきた人です。会社にジョブローテーション制度があるかないかということと、転職の有利・不利とは直接的な関係がありません。

転職業界でよくいわれるように会社を“うまく利用して”ステップアップしてきた人材が、転職に強いのです。キャリアアップは会社・組織から与えられるものではなく、自覚的に築き上げていくもの。

ここに早く気付けるかどうかが、キャリアアップの大きな分かれ目になっていくことでしょう。