かつて、35歳転職限界説がいわれるなど、中高年(40代・50代以上)に対する転職市場は厳しいものがありましたが、転職というキャリアチェンジが一般的になるにつれ、中高年の転職に対する見方も様変わりしてきました。 やり方次第でチャンスは十分にあります。元転職エージェントが転職活動のポイントをご説明します。

40歳以上の転職はおすすめ!

最初に断言します。今後、中高年(40代・50代以上)層の転職市場は、今よりもっと活発化してくるでしょう。

 

なぜなら、日本の人口構成上、若年層の人口が絶対的に減少します一方、企業が成長するためには安定した人材採用は不可欠です。その結果、転職者を求める求人企業の側が採用する年齢層の幅を広げざるを得なくなるためです。

 

また、例えば、現在51歳の方でも、1995年にwindows95が爆発的に売れた時は30歳で、働き盛りにOfficeのスキルを身に着けています。今までは、中高年層を採用する際は、PCスキル等の実務能力の欠落が敬遠される大きな理由でもありましたが、今後、インターネットに慣れ親しんだ世代が中高年(40代・50代以上)に差し掛かるため、敬遠すべき理由がなくなるのです。

 

加えて、終身雇用が完全に崩壊し、転職が一般化した社会において、新卒からずっと勤めてくれる、いわゆる生え抜き社員だけで構成される企業は少数派になりました。

 

人材の流動化が進むので、企業も定年まで働くことを前提に採用しなくなり、定年までの残り年数が短い中高年(40歳以上)の採用に抵抗感が薄れています。中高年(40歳以上)の転職者が若年層と互角に勝負できる時代は近づきつつあります。

 

40代・50代以上が転職で必要になるスキル

一方で、中高年(40代・50代以上)には、日本的な「年の功」というヒューマンスキルが求められるうえ、実務能力を中心としたスキルとは、別の能力が求められるようになります。それは、人脈など、今まで築き上げたキャリアを活かして、若手と違った結果を出せる能力です。

 

特に営業職で、今までの職歴で培った顧客人脈を活用して、業績に貢献するといった能力が求められることになると思いますが、事務職でも、例えば財務職で資金調達の企画等、「目の前の仕事を円滑にこなす」以上のスキル、視野の広さや視点の高さを求められるようになるでしょう

 

こうしたスキルに自信がない方もおられるでしょうが、重要な点は、身につける・身につけないという問題ではなく、気付く・気付かないという問題であって、年齢を重ねたからこそ気付ける成熟さの問題だということです。

 

転職する際のアプローチ方法

ここからは、実際の転職活動のポイントについてお話しします。中高年(40代・50代以上)の求人は、絶対数でいって、若手・中堅の転職のケースより多い、というわけではまだまだありません。

 

そこで、一般的な転職活動だけではなく、新たな転職活動のアプローチ方法が必要です。それが潜在的求人ニーズの開拓で、例え求人を出していない企業でも、「これは」と思う企業にこちらからアプローチするという方法です。

 

一般的には、ご自身で企業に対し、メールや電話といった方法で求人がないか打診したうえで、応募書類等を送付します。また、転職エージェントに、自分が応募したい企業のリストを作って渡し、打診してもらう、という方法もあります。

 

いずれも確率は決して高くはありませんが、バブル崩壊後のいわゆる「失われた20年」といわれる中、中堅より上の年代層の人材が不足しているものの、採用に手が回っていない企業は多いです。

 

書類で、売り込める強みのポイントをしっかり固めておけば、意外なお宝求人を発掘できるチャンスが生まれるでしょう。

 

40代・50代以上は若手と互角に面接で戦える

次に、実際の面接の場面において、若手・中堅の転職者と互角に戦うための、大事なポイントをお話しします。それは、プライドを捨てる姿勢を見せることです。

 

中高年(40代・50代以上)になると、それなりの経験を積んだ自信から、強気の自分を見せたくなる気持ちもあるかと思います。しかしここで、プライドを捨て、若手を同じように、思いっきり泥を頭からかぶれると、自分をPRしていきましょう。

 

実は、転職面で一番条件が多いのは中堅世代(30代中心)です。選べる世代なので、転職にこだわりが多くなります。中堅世代は企業にとって、決して「採用しやすい年代」ではありません。

 

これに対し、中高年(40代・50代以上)の転職は、「まずは○○が満たされていればいい」という割り切り方が出来る方が多いのが特徴です。社会に出て20年近くになり、会社に対する精神的な期待値が落ち着くからです。

 

つまり、中高年(40代・50代以上)の皆さんの方がヘタなこだわりを捨てられます。若さを見せ、プライドを捨てることによって、面接官に、中高年(40代・50代以上)を採用することに対する抵抗感を削いでいけるのです。

 

40代・50代以上は「チャレンジ精神」をおすすめします!

いろいろと書きましたが、一般的な転職活動からだいぶ離れた発想の提案に、困惑を覚えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、とらわれないで欲しいというのが私の意見です。

 

中高年(40代・50代以上)の転職市場はまだ発展しておらず、ミスマッチが大きい市場なので、従来の転職活動の発想では、どうしても発想が縮こまりがちになります。中高年(40代・50代以上)の転職だからこそ、新しい未開の地を切り拓くような、発想の転換が大事なのです。

 

それは、精神的に前向きになるというだけでなく、若くなる、という姿勢にもつながります。中高年(40歳以上)の成熟した人材が、これからの企業の成長に必要なことは間違いありません。ぜひアグレッシブにチャレンジしてみてください。