時代の最先端を行くITエンジニア。以前はマシン語を分厚い本で学習するような敷居の高さがありましたが、今では様々な資格制度が整備され、初心者からステップアップできるようになりました。ITエンジニアを目指す人はどのような資格を取ればいいでしょうか。職種ごとに解説していきましょう。

 

プログラマーが取得しておきたい資格

基本情報技術者試験

IT技術者の登竜門として、非常に有名な資格試験です。IT系の専門学校でも、この合格者を競い合うほどポピュラーであります(専門学校のカリキュラムをクリアしていたら、試験の一部免除が受けられるケースもあります。)。

 

試験の一部には、システムの企画等に携わるものもありますが、中心部分は、システムの設計・開発・運用に関わる部分であり、上位者(PM)等の指示に従い、正確・確実に情報システムを構築する能力を問われます。

 

ただ、試験全体は、従来の業務用システムに関わる設問が中心で、最近のスマホアプリ設計技術に関する知識などに追いついていないきらいはありますが、アルゴリズムやデータ構造など、エンジニアとしての標準知識としては十分に通用します。

その後に取得を目指したい資格

プログラマーは、幅の広い業界で、Web系、業務系、アプリエンジニア等、その開発対象となるシステム、ソフト等で知っておくべきプログラミング言語が全く異なります。そのため、対応する資格も異なります。

 

例えば、

Java・・・Oracle Certified Java Programmer
C言語・・・C言語プログラミング能力認定試験
Webアプリ・・・CIW

といったところが、その先のステップアップになる資格となるでしょう。

SEを目指す人が取得しておきたい資格

日本では、SEというと非常に幅の広い職種概念ですが、ここでは、いわゆるプログラマーを除外します。具体的な業務課題を解決するためのシステム構築をプランニングし、設計できる業務に限定して資格を紹介します。

 

応用情報技術者試験

システム開発の上流工程といわれる、要件定義や基本設計といわれる段階で必要とされる知識を習得する試験です。システムの要件や機能を定義するだけではなく、プランナーとして、予算、工程、品質を管理し、従来とのシステムの組み合わせも調整する技術的検討が可能な職務能力を身に着けます。日本では、SEの登竜門として位置づけられていて、民間企業において資格取得の補助制度が多く行われている資格です。

 

システムアーキテクト試験

以前は、アプリケーションエンジニアとされていた資格ですが、情報システムや組み込みシステムにおける設計、システム開発を主導する上級システムエンジニアの資格です。応用情報技術者試験が、基礎を身につけるものとして、こちらは、情報システムの開発の主導者となれるようなエンジニアのチーフ的存在が取得する資格です。

 

ネットワークエンジニアが取得しておきたい資格

CCNA

正式には、Cisco Certified Network Associateといいます。世界最大手のネットワーク機器メーカーであるシスコ社による技術者認定資格ですが、民間資格であるにも関わらず、ネットワークエンジニアのほぼ100%が、ネットワークエンジニアに必要な資格として挙げるほど有名な資格です。

 

実際に知識内容も、ネットワークエンジニア、インフラエンジニアとして知っておくべき最低限の知識が網羅されており、物理サーバだけではなく、最近のクラウドサーバにも対応した水準となっています。気になる点は、3年に1度、必ず更新しなければならないことですが、取得して実務経験を積んだら更新せずに転職しても十分通用します。

 

ネットワークスペシャリスト試験

IPAが運営しているネットワークエンジニアの資格試験ですが、CCNAほどポピュラーではありませんが、十分に通用する高度な技術者試験です。求める技術水準としても、最適な情報システム基盤の企画・要件定義・開発・運用・保守における専門知識・技術支援、セキュリティに関する知識等、ネットワークエンジニアとして自立するための知識水準が網羅されています。

 

ITコンサルタントを目指す人が取得しておきたい資格

ITストラテジスト試験

ストラテジスト(戦略家)のIT技術版。企業の経営戦略を理解したうえで、ビジネスモデルや企業活動のある業務プロセスについて、ITを通じた業務革新、問題解決、経営の最適化を経営陣に提案・推進する能力を問う試験です。

 

そのための基本戦略等や用語等を学ぶことができます。技術専門職というより、多分に経営用語に通じている必要があるため、中小企業診断士や弁理士などの資格取得者には科目免除が認められています。

 

プロジェクトマネージャ試験

一般にPMと略されることが多いプロジェクトマネージャ。プロジェクト単位ごとに、システム全般とそれに基づく現場部門の業務フローを理解したうえで、システム構想・計画案の構想力。前提・制約条件を踏まえた適切なプロジェクト目標の設定力。

 

予算や資源を踏まえたプロジェクトの運営力。リスク管理力。プロジェクトの実施結果の適切な分析・評価力など、一般的なシステム開発のPMに求められる能力を全般的に問う試験です。

 

合格率約15%の難関試験ですが、ITコンサルタントとして必要な「実現可能なプロジェクトのゴールイメージ」を身につける上では最適な試験の1つです。なお、プロジェクトマネージャ試験は国内資格ですが、国際的な資格としてPMPという資格も注目されています。

 

IT系資格まとめ

最後に注意点を1つ申し上げます。ここに取り上げた資格については、単に資格を取得することで満足しないようにしてください。これらの資格は独占資格ではありません。あくまで実務に役立てるための、標準的な知識・スキルを認定されたに過ぎません。実務に落とし込めてこそ、資格が活きたということになるのです。

 

未経験者で、キャリアチェンジとして転職を果たしたい場合は、これらの資格は、面接で相手の質問を理解したり、話についていける最低限のスキルを身に着けた、というに過ぎません。
さらに「使える人材」としてアピールするためには、ITproやITMediaといった優良な情報が集まっているサイトで情報収集が必要です。

ITエンジニアは、技術の進歩が進み、知識やスキルの更新が大変な仕事ですが、IT技術の最先端は常に人材は引っ張りだこです。学歴・職歴に関係なく、文字通り腕一本で食べていけるところが魅力的な職種です。ぜひ頑張って、成功のチャンスをつかんでいただきたいと思います。